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	<title>JESSIE &#187; 泡のように消えていく…</title>
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	<description>大人の女のラブメディア　～毎日ラブNEWSやコラムを配信中～</description>
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		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第45話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8308</link>
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		<pubDate>Thu, 25 Jun 2015 11:00:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第45話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第44話より＞
だけど、わたしの首は縦に振られている。
「よろしくお願いします」
一歩。まず、一歩。
夜の世界から昼の世界へ旅立っていく人。夜の世界で居場所を見つける人。
どの道を選んだって、楽じゃない。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_131.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-793" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_131.jpg" width="285" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第45話＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『俺は本音では、風俗なんてなくなればいいと思ってる。あいつを殺した奴だけじゃなくてすべての客が憎いし、体を売らないと生きていけない女がいる世界なんて、きっと何かが間違ってるんだ』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……うん」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『でも、だからって風俗がなくなることはないよな、今までも、これからも。だったらせめて、この世界に関わった人に誰も不幸になってほしくない。そんなこと無理だろうけれど、自分にできることはやりたい』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>小さく頷くと、また少し強い風がふわりとわたしの髪を巻き上げた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>まだどこにも咲いていないはずの桜の花びらが風に舞った気がして、目を見開く。ほんの一瞬、大きな頼りがいのある手に抱かれているようなぬくもりが、肩を包んだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「絶対、いい店作ろうね」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『沙和……？　声、震えてるぞ。泣いてるのか？』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「泣いてないよ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『泣いてるだろ』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「泣いてるってば」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>子どもみたいにムキになって否定する。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>頬に流れたままの涙は拭わないで、彼のいるところから吹いているんだろう、春の匂いのする風が乾かしてくれるのを待った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜完＞</strong></p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第44話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8301</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/8301#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 24 Jun 2015 11:00:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第44話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第43話より＞
『俺、独立する。自分でデリヘルやることにした』
 「えっ？」
 『沙和にも、ついてきてほしい』
 どれだけの迷いの末、朝倉さんはこう言ってくれてるんだろう。言葉にずっしり重みがあった。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/213.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-901" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/213.jpg" width="400" height="267" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第44話＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど、わたしの首は縦に振られている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「よろしくお願いします」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一歩。まず、一歩。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>夜の世界から昼の世界へ旅立っていく人。夜の世界で居場所を見つける人。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どの道を選んだって、楽じゃない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でも立ち止まっていたら、絶え間なく訪れる未来に目を背けていたら、生きられない。どんなに厳しい道でも、もしかしたら行き止まりにぶち当たってしまうかもしれなくても、立ち止まるぐらいなら進もう。歩き続けているうちに自分を囲む景色が変わっていくことを、わたしは望む。素晴らしい景色でなくても、荒野のようなところでも、構わない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>朝倉さんがぽつぽつ、語り出す。今の今まで大事にとっておいた言葉を、絞り出すように。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『俺、昔女房と子どもがいたんだ。女房はデリヘルやってた。俺も知っていた』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「……うん」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『女房は、客に殺された。ストーカーされてたらしくてな、ホテル街でつけられて、後ろから襲われた』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>わたしは歩き続ける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>遠くで墓参りの人たちだろう、誰かの話し合う声がする。風がそこかしこで木々を揺らし、どこからかジンチョウゲの甘い香りがやってきて鼻腔に広がる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「朝倉さん、子どもいたのね」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『事件の後、女房の実家に引き取られた。俺には一生会わせるつもりはないらしい』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なんで朝倉さんの奥さんが風俗で働いていたのか、しかも朝倉さんもそのことを知っていたなんてどういう状況なのか、全然わからないけれど。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>大切な人を失った苦しみ。それが、この仕事と無関係ではないこと。たしかにわたしたちには共通点があった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第43話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8289</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/8289#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 23 Jun 2015 11:00:15 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第43話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第42話より＞
本当にその人の心を温めることができたら、本物の愛と呼んでいいんじゃないかな。
わたしはみんなに愛を注ぐことで、救われる。
あなたのいない人生を、生きていける――。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_28.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-645" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_28.jpg" width="400" height="265" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><b>＜第43回＞</b></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「どうしたの？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いきなりそんな言い方をしてしまって、すぐ反省した。これじゃあまるで、かけてくるなと言ってるみたいだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それでもまったく声に怯んだ様子を含ませないのが、朝倉さんらしい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今、どこにいる？』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「実家の近く」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『実家……。そうか、3日も休むんだものな』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「そっちこそ、いきなりどうしたの。休みに電話をかけてくるような非常識な人じゃなかったと思うけど」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>朝倉さんと話しながら歩き出すと、急に日常に引き戻されたおかげで元気が出てくる。ハイヒールのかかとが一歩ごとにやわらかい地面にめりこんで、少し歩きづらい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『俺、今日で終わりなんだ。言ってなかったよな、沙和に』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「うん、初耳。そっか、今日で終わりね。お疲れ様……。何年いたの？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『数えたら、11年もいた。長過ぎるな』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>数秒、決意を固めるような濃い沈黙があった。電波の向こうで朝倉さんが最後の逡巡をしている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『俺、独立する。自分でデリヘルやることにした』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「えっ？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『沙和にも、ついてきてほしい』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どれだけの迷いの末、朝倉さんはこう言ってくれてるんだろう。言葉にずっしり重みがあった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん働いている女の子の引き抜きなんてご法度だけど、朝倉さんの葛藤はそんなことから来ていないはずだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>『もちろん、今度はちゃんとゴムつきだ。俺の店なんだから俺の好きにやる。沙和に不安があるまま仕事させるのは、嫌なんだ』</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これは本当の解決策じゃない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>たしかに朝倉さんに惹かれているとはいえ、わたしはまだ他の人を好きになる準備ができてないし、そんなことがこの先できるのかもわからない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だいいち、朝倉さんと店を作ったところで風俗を続けるだけで、お母さんの心配は消えないしわたしの後ろめたさもなくならない。</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第42話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8273</link>
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		<pubDate>Mon, 22 Jun 2015 11:00:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第42話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第41話より＞
最低な娘だよね。
 
でもね、わたし、もう誰か1人の人を愛することなんてできない。
あなたがわたしの前から消えて、2度と会えない人になって、
わたしの中に絶対になくなることがない理由が生まれたよ。風俗で働く理由。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/28.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-837" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/28.jpg" width="400" height="266" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第42回＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この世で誰か1人の人のために注ぐ愛なんて、わたしにはもういらない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>誰かのオンリーワンになんて、なりたくない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だからわたしは聖母のように博愛の心でもって、不特定多数の人にわたしなりの愛を分け与える道を選んだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あなたがわたしの中を愛でいっぱいにしてくれたから、今は世界中に愛を振りまくことができる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それは、その一瞬だけの幻で、一歩お店の外に出れば消えてしまう、泡のようにはかない夢かもしれないけれど。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本当にその人の心を温めることができたら、本物の愛と呼んでいいんじゃないかな。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>わたしはみんなに愛を注ぐことで、救われる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あなたのいない人生を、生きていける――。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>キンモクセイの枝がざわざわとわたしに語り掛ける。優しく、少し責めるような響き。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>1人で勝手に消え、彼の思いを無視して自分を貫き、今なお自分の思いに反して風俗を続けるわたしを、彼は決して許しはしないだろう、あの世でも。彼の時間は絶望で終わってしまって、永遠に続きは来ない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>残された者は自分に都合のいい理屈をあれこれつけて、死者に手を振って前を向く以外ない。死んでしまえばそこで終わりだけれど、生きていれば否応なしに未来がやってくるから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>かつて2人で夢見た未来を、わたしは1人で生きていく。それが、あの人を捨てた罰なんだと思う。その罰も2人の愛の証だと思えば、愛おしい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ゆっくりまぶたを開けると春の午後の日差しは思いのほか強くて、視界が白っぽくぼやけた。いつのまにか合わせた手はすっかり冷えきっていて、息を吹きかけた。そっと立ち上がり、彼に背を向けたところで携帯が鳴る。</p>
<p>お母さんかと思ったら、ディスプレイには意外な名前が表示されていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第41話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8258</link>
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		<pubDate>Sun, 21 Jun 2015 11:00:37 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第41話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第40話より＞
東京を出た時は彼に会って仲直りして、そのまま両親にも会いに行くつもりでいた。
家出娘の一世一代の決意だったけどその決意が果たされることはなく、
わたしがここに来たことは他の誰にも伝えないでくださいとお姉さんに言い残して、逃げるようにその場を離れた。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_11.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-846" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_11.jpg" width="400" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第41回＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>お父さんが病室のベッドで息を引き取った直後、お母さんにずっと胸に仕舞っていたその話をした。お母さんは娘のかつての恋人の事故死は知っていたけれど、その真相までは当然、その時まで知らなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「好きにしなさい、もう」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>突き放した言い方じゃなくて投げやりじゃなくて、優しく苦笑いして、お母さんは言った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本当はそんなこと絶対に思うわけないのに……。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ねぇ、あなた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>目を瞑ったまま、頭の上でキンモクセイの木立を震わせる風の音に耳を澄ませ、彼に語り掛ける。</p>
<p>わたしね、今でも風俗は別に悪い仕事じゃないって思ってる。あなたはあんなにわたしをなじり、仕事を辞めさせようとしたけれど、これからもその信念は変わらないよ。迷うことがあっても嫌になることがあっても、確かに信じるものがあるから。わたしはこれからも、風俗で生き続けるよ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でもね、いい悪いは別として。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>大切な人を、かけがえのない人を、傷つけてしまう仕事ではあるよね。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いくらまっすぐに輝く信念でも、誰かと相いれないことで苦しみが生まれるから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして今もわたしは、たった1人の親であるお母さんにあなたと同じ思いをさせてしまっている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最低な娘だよね。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でもね、わたし、もう誰か1人の人を愛することなんてできない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あなたがわたしの前から消えて、2度と会えない人になって、わたしの中に絶対になくなることがない理由が生まれたよ。風俗で働く理由。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第40話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8252</link>
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		<pubDate>Sat, 20 Jun 2015 11:00:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第40話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第39話より＞
まず目指したのは何度も招かれ、家族と過ごすこともあった彼の家だった。
懐かしい彼の家ではお通夜が開かれていた。
田舎の葬儀は自宅で行われることも珍しくない。
最初、彼にはだいぶ歳とったおじいさんがいたから、その人かと思った。
予想に反して、白と黒の垂れ幕の間には信じられない名前が書いてあった。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_661.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-696" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_661.jpg" width="400" height="284" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第40回＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「あれ、あなた……。どうしたの、久しぶりじゃない」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その場に崩れ落ちてしまったわたしに声をかけてくれたのは、彼のお姉さんだった。急な悲しみのせいで沈みきって、それでも集まった人たちを迎えるために慌ただしい家の隅にわたしを招き入れ、彼の死の詳細を教えてくれた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>彼が1人で死んだのは、よく2人でドライブに行った峠道だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>スピードの出し過ぎでカーブを曲がり切れず、崖に真っ逆さまだったという。運悪く、ガードレールのない道だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「だいぶスピード出してたんだって。たしかに車好きだったけどスピード狂じゃなかったのに。何か嫌なことでもあって、ヤケになったのかもね」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>弟を亡くしても表面上は気丈に振る舞ってたお姉さんは、わたしと別れた後の彼の落ち込みぶりについても細かく話した。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どんなに薦められても絶対に合コンに行かなかったし、心配した親戚からお見合いを持ちかけられても突っぱねた。わたしが写ってる写真も、クリスマスにプレゼントした手編みのマフラーも、捨てないでそのまま大事にしていた……。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>お姉さんは1週間前、わたしと彼の間に何があったのか、わたしがなんで彼と別れたのかも知らないのに、その口調はちょっと恨みがましかった。関係ないと頭ではわかっているのに、心がどうしてもわたしを責めるほうへ向かってしまうらしい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>蒼白になってるわたしに優しく接してはくれるけれど、あなたがあの子から離れなければこんな不幸は起こりえなかったのだと、穏やかな声音の裏で言っていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>東京を出た時は彼に会って仲直りして、そのまま両親にも会いに行くつもりでいた。家出娘の一世一代の決意だったけどその決意が果たされることはなく、わたしがここに来たことは他の誰にも伝えないでくださいとお姉さんに言い残して、逃げるようにその場を離れた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第39話＞</title>
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		<pubDate>Fri, 19 Jun 2015 11:00:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ライフ]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第39話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第38話より＞
「うん、行く」
「しょうがないわね。車で待ってるから、終わったら電話しなさい」
小さく頷いて、わたしは霊園の奥へ足を進める。背中に感じるお母さんの視線が痛いけれど、引き返しはしない。
田舎の広い霊園の奥の奥、人気の少ないひっそりした場所にその墓はある。
 この町で出会いこの町で結ばれ、愛し合って、将来を共に思い描いた人。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_33.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-973" alt="2_33" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_33.jpg" width="400" height="266" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第39回＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>詳しいことは何も書かず、『ごめんなさい、さようなら』と無責任な言葉だけをメモに綴り、彼の家をこっそり訪ねて、2センチだけ開いていた窓の隙間から滑り落とした。そんな別れ方でもちろん彼が納得するわけはない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>両親がわたしにたどり着くその1年前、……つまり故郷を捨てて2年後、わたしの前に彼は現れた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「見つけたらすぐお前の親に報告するつもりだったけど。どうすりゃいいんだよ、こんなお前のこと、とても親に伝えられないじゃないか」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いきなりそんなふうに言われたものだから、大ゲンカになった。風俗で働いたってAVに出たって、わたしはわたしなのに。何も東京で体を売って大金を手に入れて、遊びほうけていたわけじゃない。辛い思いだってたくさんしてきた、1人ぼっちで寂しかった、誰も頼れなかった、それでも帰れなかった、今さら。そんな気持ちをいっさい無視されたら、わたしだって意地になる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あなたよりも仕事を取る、親の借金を返しきるまであの町には帰らないと言うと、彼はわかったと吐き捨てた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>軽蔑しきった表情が、最後に見た彼の顔だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ひどい別れ方をして気になって、それから一週間後、勇気を振り絞って故郷を訪れた。2年ぶりの帰郷で、ホームに降りた時、膝下が震えた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>まず目指したのは何度も招かれ、家族と過ごすこともあった彼の家だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>懐かしい彼の家ではお通夜が開かれていた。田舎の葬儀は自宅で行われることも珍しくない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最初、彼にはだいぶ歳とったおじいさんがいたから、その人かと思った。予想に反して、白と黒の垂れ幕の間には信じられない名前が書いてあった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
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		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第38話＞</title>
		<link>https://jessie.world/life/8231</link>
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		<pubDate>Thu, 18 Jun 2015 11:00:37 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ライフ]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第38話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第37話より＞
2人で墓石を磨き雑巾でしずくを拭き取り、お母さんが買ってきた菊の花を供えた。
糸のように細く白くうねる煙に包まれながら、並んで手を合わせる。
目を瞑ると、周りの音がシャッターを一枚隔てたみたいに遠ざかる。
ここに、亡き人はいない。でもここでこうしている時、わたしとお母さんはこの世でもっとも、お父さんに近づける。
 ]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_6.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-767" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_6.jpg" width="265" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第38話＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>お父さんに別れを告げ、母娘肩を並べて歩き出してまもなく、わたしは駐車場とは逆方面へ足を向ける。お母さんが聞く。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「行くの？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>口もとは笑いの形にしているけれど、目がわたしを咎めたい気持ちを押し殺している。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いつまでも忘れられなくて、そのために風俗の仕事から離れられない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>母親なんだから、叩いても怒鳴っても無理やりやめさせたっていいはずだ。「そんなことしてるから、8年経っても乗り越えられないんだ」って。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でもお母さんはそうはしない。行為だけ強制的に取り上げたら、より強く気持ちはこの場所に縛られるって、わかってるのかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「うん、行く」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「しょうがないわね。車で待ってるから、終わったら電話しなさい」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>小さく頷いて、わたしは霊園の奥へ足を進める。背中に感じるお母さんの視線が痛いけれど、引き返しはしない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>田舎の広い霊園の奥の奥、人気の少ないひっそりした場所にその墓はある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この町で出会いこの町で結ばれ、愛し合って、将来を共に思い描いた人。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>てかてか光を反射して鏡のようにうっすらわたしの顔を映し出す墓石には、読めない難しい字で戒名が彫ってある。この世からいなくなった後につけられた名前なんて、どうでもいい。わたしは手を合わせ目を瞑り、何千回何万回と口にした愛しい名前を舌の上で転がす。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>久しぶり、あなた。会いに来たよ――声に出さず語り掛けると、お墓の上で枝を広げているキンモクセイの枝が風に揺られざわめいて、彼からの返事みたいだ。胸の真ん中に大量の熱が湧きあがってきて、苦しい。</p>
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		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第37話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8217</link>
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		<pubDate>Wed, 17 Jun 2015 11:00:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第37話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第36話より＞
お彼岸に3日間休みをとって、実家に帰った。
県庁所在地で特急を降り鈍行に乗り換えると、少しずつ窓の外に緑が増えていく。のどかな田舎の景色が眩しくて目を細める。まだ何も植わってない畑の土の横をちょろちょろ小川が流れ、その岸にぽつりぽつり見える紫は、たぶんスミレだ。
雑木林の上に広がる空の青は、濁った東京の空とは全然違って、目に染みるほど澄んでいる。排気ガスに汚されていない雲がしっかりと白い。
「お昼ご飯、もう食べたの？」 
地元の駅に迎えに来てくれたお母さんが聞く。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/42.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-478" alt="性態系" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/42.jpg" width="381" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>＜第37話＞</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「東京よりもあったかいね、このへんは」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「そうね。東京は寒いでしょう。冷たいコンクリートだらけだし」</p>
<p>少しの間、車内に沈黙が広がる。ラジオが今年のソメイヨシノの開花は平年並みだと告げる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「田舎もいいわよ、過ごしやすくて。慣れてる人には不便かもしれないけれど」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どんな親だって、離れて暮らしてる娘が風俗嬢をしていて喜ぶわけがない。結婚しないのなら早く田舎へ戻ってきてほしいという意思が、言外に込められている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「もうちょっと歳とったら、考えるよ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それきりその話題は消えて、またしばらくだんまりがあった後、お母さんは隣の家の奥さんの孫の話とか最近リニューアルしたスーパーの話とかを次々と持ち出してくる。わたしは適当なところで相槌を打つ。ラジオはいつのまにか交通情報に切り替わっている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>帰る場所はちゃんとある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>差し伸べられる手を素直に握れないのは、まだ風俗の仕事に未練があるからだ。風俗で働く理由がある限り、わたしは裸になって愛を売る。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>地元の駅から15分車を走らせ、たどり着いたのは山を切り崩して作られた霊園で、この辺りに住む人々の大半が人生を終えた後、ここで眠る。ちょうどお彼岸とあって墓参りに訪れる人の姿か目立ち、園内は穏やかなざわめきに満ちていた。親に連れられてきたんだろう、小学校低学年くらいの子が墓石の間で走り回っていて、大人に叱られている。あちこちからお線香の香ばしい匂いが漂ってくる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>2人で墓石を磨き雑巾でしずくを拭き取り、お母さんが買ってきた菊の花を供えた。糸のように細く白くうねる煙に包まれながら、並んで手を合わせる。目を瞑ると、周りの音がシャッターを一枚隔てたみたいに遠ざかる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ここに、亡き人はいない。でもここでこうしている時、わたしとお母さんはこの世でもっとも、お父さんに近づける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		<title>泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第36話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/8221</link>
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		<pubDate>Tue, 16 Jun 2015 11:00:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Sawa]]></category>
		<category><![CDATA[泡のように消えていく…]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】泡のように消えていく…第五章〜Sawa〜＜第36話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
＜第35話より＞
でも、ローズガーデンに来たのはこの子自身の選択の結果だ。
実際はいろんなことから逃げまくった結果、最後に残った袋小路に飛び込んだに過ぎなくても、歩いているのは自分の足だ。
そこで、立ち止まってしまうことだってできたんだから。
「どう、やっていけそう？」
「はい、頑張ります!!」
初々しくて頼もしい笑顔が輝く。今どきの若い風俗嬢も捨てたもんじゃない。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/52.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-336" alt="Rizu" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/52.jpg" width="300" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第36回＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>お彼岸に3日間休みをとって、実家に帰った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>県庁所在地で特急を降り鈍行に乗り換えると、少しずつ窓の外に緑が増えていく。のどかな田舎の景色が眩しくて目を細める。まだ何も植わってない畑の土の横をちょろちょろ小川が流れ、その岸にぽつりぽつり見える紫は、たぶんスミレだ。雑木林の上に広がる空の青は、濁った東京の空とは全然違って、目に染みるほど澄んでいる。排気ガスに汚されていない雲がしっかりと白い。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>懐かしさよりも、自分がいかに普段緑の少ない場所で生活しているかを思い知らされる。わたしは、故郷から離れ過ぎた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「お昼ご飯、もう食べたの？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>地元の駅に迎えに来てくれたお母さんが聞く。お正月に会ったばかりなのに、ほんの2カ月の間で老いはまた一段と強く、この人を浸食していた。手の甲の皮膚はティッシュペーパーみたいに薄くもろくなって、血管が飛び出さんばかりに浮いている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「特急の中で、食べた」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「じゃあ、すぐ行こうか」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>お母さんが運転する車に乗る。カーステレオからはソメイヨシノの開花が今年はいつになるかとかいう話題が聞こえていて、お母さんが少しだけボリュームを上げる。窓の外を、昔酒屋だったものを改装した、コンビニの派手な看板が流れていく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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