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	<title>JESSIE &#187; 風俗嬢の恋</title>
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	<description>大人の女のラブメディア　～毎日ラブNEWSやコラムを配信中～</description>
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		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第28話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2379</link>
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		<pubDate>Fri, 07 Mar 2014 11:00:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第28話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第27話～』

「やよいちゃん、死なないでね。あたしも死なないから」
「……はい」
 やよいがあたしの腕の中で呆けたように頷いた。涙で目の前が曇っていく。
立派な生き方なんて、とてもじゃないけど出来ない。
ただ、生きる。死なないで、生きる。
そして目の前にいる人を、生かす。生かすために、とにかく頑張る。
もう清美の時のような思いは二度としたくないから。
 それが、あたしの精一杯。自分の出来る精一杯を、一生懸命、やろう。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/54.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-342" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/54.jpg" width="400" height="266" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第28回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やよいがいなくなって富樫さんと二人きりになると、小さな部屋の中の空気は急に重くなる。富樫さんがコホンと小さな咳をした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「あの、富樫さん」</p>
<p>「あのさ、まゆみ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>声が重なり、顔を見合わせる。富樫さんが、リノリウムの床の表面に目をさまよわせながら言った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「あのさ。俺は別にいいと思うんだよ、恋愛は自由だし」</p>
<p>「え？」</p>
<p>「やよいが本当に好きなら、応援する」</p>
<p>「富樫さ……」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ん、まで言えなかった。ダイナマイトみたいな笑いが喉を突き破ったから。さっきとは違う涙で、視界が曇る。富樫さんが怒った声を出す。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「何笑ってるの？」</p>
<p>「いや、だって!!」</p>
<p>「あのさ、俺は真剣に言ってるんだけど」</p>
<p>「わかってます、はい、すみません」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>大丈夫だ。あたしはまだ、笑える。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どんなに深いどん底にいても、ダメダメだと思ってても、面白ければ、ちゃんと笑える。笑えるうちはまだ、大丈夫な気がするのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ようやく笑いの発作が去った後、まだ不機嫌顔の富樫さんに向き合い、背筋を伸ばす。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「富樫さん。あたし、系列のソープ、行きます」</p>
<p>「おう。覚悟、出来たの？」</p>
<p>「はい」</p>
<p>「大歓迎。まゆみなら絶対稼げるよ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>富樫さんがにやりと、いつものどこか皮肉めいたような笑い方をする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やっぱりここに戻ってきた、自分の思った通りだった、この子はもうまともな世界なんかじゃ生きていけない。そう、思っているんだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それでいい。あたしの進む道はどこまでもあたしだけのもので、この人には関係ない。初めて、そんなふうに思えた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「そのソープって最高、何歳ぐらいまでですか？」</p>
<p>「えっとね、今だと35歳の人がいたな、たしか」</p>
<p>「あたし、12年はいられるってことですね」</p>
<p>「おいおい、居座る気かよ。普通の仕事を頑張るって言ってたまゆみはどこに行った？」</p>
<p>「いいんです、もう。で、そこももういられなくなったら、次は熟女系ですかね」</p>
<p>「まぁ、今だと60歳代の風俗嬢もいたりするよね、今熟女ブームだし……。てかまゆみ、どうしちゃったの」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしは笑って言った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「どうもしてません。しいていえば、一生風俗宣言ってところです」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>富樫さんは顔全体で驚いた後、また皮肉の混ざった笑いを見せた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>13才のあたしは、部屋の隅っこで手首の傷口から溢れる血を見ていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>23才のあたしは、友だちを失い愛する人を失い、途方に暮れてる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>33才のあたしはどうなってるだろう？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>日々確実に磨り減っていく若さという財産にため息をついている？　相変わらず思い通りにならないことだらけで、いじけて膝を抱えている？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それとも、少しはちゃんと、この仕事に誇りを持てているだろうか？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>未来なんて見えないし、希望なんかない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でもあたしは、ちゃんと生きていける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どこにもないと思ってたあたしの居場所は、実はすぐそばにあって、それがどんなところだって、あたしは清美みたいに逃げたりしない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そう、しゃんと背中を伸ばして、ここで生きていくんだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>『風俗嬢の恋』　＜完＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第27話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2362</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2362#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 06 Mar 2014 11:00:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第27話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第26話～』
「やよいちゃん……、痩せた？」
「はい。9月に入ってから、3キロぐらい」
「大丈夫なの!?　それ以上痩せたら、ガリガリよ」
「平気です、たぶん」
 言いながら、パサパサに渇いたウエハース状のものを噛み砕き、水で流し込む。
そんなもので十分な栄養が摂れるわけない。身体はもっと食べ物を必要としているはずなのに。
 拒食症、という言葉が不吉な予言のように頭に浮かんだ。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_67.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-617" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_67.jpg" width="266" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第27回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「あたし、系列のソープに移るんです。あと2週間、したら」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やよいが寝言のような、はっきりしない声を出した。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「うそ？　やよいちゃんが？どうして……」</p>
<p>「お金、いるから」</p>
<p>「分かってる？　ソープって本番あるのよ？」</p>
<p>「知ってます」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なんのためにお金がいるのか、なんでそんなことをしてまでお金が欲しいのか、聞けなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>聞いたら、おそろしい言葉が出てくる気がした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>代わりに、やよいを抱きしめていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ウエハースのなくなった空の袋がガイコツのような指を離れて、床に落ちた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「まゆみさん……？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やよいは驚いてたし、あたしも驚いてた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なんでこんな思い切ったことをしちゃったんだろう？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>抱きしめたはいいものの、どうしたらいいのか、どうすればいいのか、まるでわからない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だからあたしは、ただ心に浮かんだことを言うだけだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「やよいちゃん、死なないでね。あたしも死なないから」</p>
<p>「……はい」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やよいがあたしの腕の中で呆けたように頷いた。涙で目の前が曇っていく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>立派な生き方なんて、とてもじゃないけど出来ない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ただ、生きる。死なないで、生きる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして目の前にいる人を、生かす。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>生かすために、とにかく頑張る。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もう清美の時のような思いは二度としたくないから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それが、あたしの精一杯。自分の出来る精一杯を、一生懸命、やろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>革靴の音が近づいてきて、休憩室に入ってきた富樫さんと目が合った。やよいがそろそろと身体を離す。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ぎょっとした目が、涙目のあたしと、抱きしめられていたやよいをかわるがわる見た。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「あ、えっと。やよい、4番ボックスね」</p>
<p>「はい」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やよいもきっとどうしていいのかわからなかったんだろう、おしぼりを落としたり、段差につまずいたりしながら、そそくさと休憩室を出て行く。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第26話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2347</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2347#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 05 Mar 2014 11:00:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第26話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第25話～』
たしかに、中には誇りを持って、頑張って仕事をしている人もこの業界にいる。
人から後ろ指を指されるようなことでも、自分はそれでいいんだって、
自分はこの仕事が好きなんだって、胸を張って生きてる人たち。
 そういう人はきっと風俗嬢じゃない女の子の目から見たって、格好よく映る。
 そんなふうになれるほど、あたしはまだ大きくない。
でも、自分がやってることが決して無意味じゃない。これからはそれを信じていけると思った。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/14.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-318" alt="危険" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/14.jpg" width="400" height="266" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第26回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>プレイタイムが終わって休憩室に戻ってくると、やよいがいた。半袖のセーラー服からはみ出した腕は、相変わらず棒みたいに細い。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「やよいちゃん、久しぶり」</p>
<p>「聞きました。まゆみさん、戻ってきたんですよね。お久しぶりです」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その声の細さに、まったく生気のないぎこちない笑顔に、驚いた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ガイコツのものみたいな指は、低カロリーをウリにしているダイエット用のおやつのパッケージを握っていて、もう片方の手で水の入ったペットボトルを握っている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>やよいは最後に見た時より明らかに痩せていた、というより、やつれていた。しかもこの上まだ、自分の身体を削ってしまおうというんだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「やよいちゃん……、痩せた？」</p>
<p>「はい。9月に入ってから、3キロぐらい」</p>
<p>「大丈夫なの!?　それ以上痩せたら、ガリガリよ。いや今でもガリガリだけど。病気とか、なっちゃうんじゃ」</p>
<p>「平気です、たぶん」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>言いながら、パサパサに渇いたウエハース状のものを噛み砕き、水で流し込む。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんなもので十分な栄養が摂れるわけない。身体はもっと食べ物を必要としているはずなのに。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>拒食症、という言葉が不吉な予言のように頭に浮かんだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ちゃんと、食べてるの？　そういうものじゃなくて、ご飯」</p>
<p>「……これで、お腹いっぱいなんで」</p>
<p>「まさかそれ、お昼じゃないわよね？」</p>
<p>「お昼……、これだけですけれど？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしの言ったことがおかしかったとでも言うように、やよいはうつろな目で首をかしげる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>首の後ろがぞっと冷たくなった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ダイエットにのめりこんでいるやよいが気味悪いんじゃなくて、かつての自分が目の前に現れたと思ったから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>何があったのか知らないけれど、やよいは確実に悪い方向に向かっていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>かつてのあたしを思い出す。学校に行かずに引きこもり、手首を切ることに熱中していた13歳の女の子を……。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自分を痛めつけるのは、他にやり場のない気持ちをぶつけるほとんど唯一の効果的な方法で、やり始めるとブレーキが効かなくなる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第25話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2333</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2333#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 04 Mar 2014 11:00:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第25話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第24話～』
「うあー、いい。やっぱ、まゆみちゃん最高。そうそう、その、カリらへん。
あぁいい、もっと舌動かして、うーん」
 1分も経たないうちにいってしまった。
 最初は、手でするのも口でするのも下手過ぎて、
射精させられずに終わっちゃったこともあったけれど、今ではそんな失態はほとんどない。
 お客さんのほうも、たいがい、気合入れて溜めてきてるおかげで、早くて1分、遅くても3分あれば絶頂に導ける。
「いやー、いいね。やっぱりまゆみちゃん、最高だよ」
「こんなこと上手くても、なんにもなりませんから」]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2014/01/image.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-1073" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2014/01/image.jpg" width="458" height="300" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第25回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>お客さんが顔を上げる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「なんで？　立派な特技じゃん？　フェラ上手いってさ、女として最高のことだよ？　名誉だよ？」</p>
<p>「女としては良くても、人としてはどうなのかって、時々思います」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>つい、本音が出た。言ったそばから、お客さんに自分を見せ過ぎたことを後悔していると、薄い頭が近づいてくる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「まゆみちゃん、よく聞いて。いい？　この世の中には、性欲をもてあましてヤバイ犯罪に走る人が、ものすごいたくさんいるんだよ。痴漢したり強姦したり盗撮したり……。僕だってまゆみちゃんに会えない間ムラムラして、何度痴漢しそうになったことやら」</p>
<p>「なんですか？　それ、危ない」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>つい、笑ってしまう。目の前のお客さんもちょっと頬を緩める。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「そうなんだよ、危ないんだよ、風俗がない世の中っていうのは。つまりね、風俗は絶対社会に必要なものなの。男ってイキモノがいる限り、なくなっちゃいけないもんなんだよ。わかる？」</p>
<p>「まぁ、わかる気はしますけれど」</p>
<p>「まゆみちゃんはさぁ、変な犯罪の減少に貢献してるんだよ。それって、誰でも出来るわけじゃないしすごい立派なことじゃん」</p>
<p>「そうなんですかねぇ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>言葉にすると立派に聞こえるけど、実際はおっぱいを触らせてあそこを触らせて、ペニスをしごいたりしゃぶったりするだけなのに。大体、ムラムラした人がみんな性犯罪に走るわけでもない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でも、お客さんは、声に力を入れる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「僕が言いたいのはね、自信を持ってほしいってこと。こんな仕事だって思ってるのかもだけど、仕事ってどんなものでも、必ず誰かの役に立ってるはずなんだ。頑張って仕事してる人は、やってることがどんなことであっても、尊敬されるべきだと思う」</p>
<p>「……」</p>
<p>「少なくとも僕は、まゆみちやんのこと、立派だって思ってるよ」</p>
<p>「ありがとう、ございます……」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>言われたこと全部を丸呑みしたわけじゃないけれど、少しだけ気が楽になった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>たしかに、中には誇りを持って、頑張って仕事をしている人もこの業界にいる。人から後ろ指を指されるようなことでも、自分はそれでいいんだって、自分はこの仕事が好きなんだって、胸を張って生きてる人たち。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そういう人はきっと風俗嬢じゃない女の子の目から見たって、格好よく映る。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんなふうになれるほど、あたしはまだ大きくない。でも、自分がやってることが決して無意味じゃない。これからはそれを信じていけると思った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第24話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2319</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2319#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 03 Mar 2014 11:00:51 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第24話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第23話～』
自分では、まだまだ普通の女の子だと思っているのに、
身体のほうは誰の愛撫を受けてもいやらしくよだれを垂らし、
まるきり風俗嬢になってしまっている。
今のあたしだったら、ひょっとしたらたとえレイプに遭っても、声を出して濡れてしまうんじゃないだろうか？
そんな女の子なんて、本当に死んでしまえばいいと思う。
優しくしないで。優しく撫でたり舐めたりしないで。
引っかいて噛み切って、ずたずたのぼろぼろにして。
そんなあたしの願いとは裏腹に、目の前の男の指はあたしの一番感じるポイントを探り当て、
優しい快感を生み出していく。





]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/132.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-218" alt="風嬢の恋" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/11/132.jpg" width="400" height="333" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第24回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「気持ちいい？」</p>
<p>「はい……」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>気持ちいい。気持ち悪い。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>身体と心が、別々の動きをしていることが、あそこが真っ白く痺れてることが、悔しくて、悲しくて仕方ない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自己嫌悪一色に塗りつぶされた意識の向こうで、ベルトをほどく音がする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>まもなく、目の前にそそり立った赤紫色のペニスが突きつけられる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「舐めて」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>上ずった声で言われて、おしぼりでそっと拭ってから口に含む。ペニスは既に血管を浮き上がらせて限界近くまで膨らみ、先端に透明な涙をいっぱいに溜めていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「うあー、いい。やっぱ、まゆみちゃん最高。そうそう、その、カリらへん。あぁいい、もっと舌動かして、うーん」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>1分も経たないうちにいってしまった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最初は、手でするのも口でするのも下手過ぎて、射精させられずに終わっちゃったこともあったけれど、今ではそんな失態はほとんどない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>お客さんのほうも、たいがい、気合入れて溜めてきてるおかげで、早くて1分、遅くても3分あれば絶頂に導ける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>新人の頃、清美と一緒に、わあわあ騒ぎながら、バナナを使って練習した甲斐があった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今、その光景を思い出すと、どこぞの深夜番組のコントみたいで笑っちゃうけれど、練習の成果はちゃんと実を結んでいる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>洗面所でシンクに精液を吐き出し、イソジンでうがいをした自分と、鏡の中で再会する。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>23歳よりずっと、老けて見えた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしはあと何回、精液を吐き出すんだろう？　あと何回こんなことを繰り返すんだろう？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>戻ってきて、タバコを吸っているお客さんの隣に座る。銘柄が、清美が禁煙前に吸ってたものと同じことに気付いて、胸の一部がチクンとする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「いやー、いいね。やっぱりまゆみちゃん、最高だよ。僕、かなりいろんなとこ行ってるけどさ、まゆみちゃん以上の、いなかったし」</p>
<p>「こんなこと上手くても、なんにもなりませんから」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>胸のチクンが、あたしを素直にしていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第23話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2296</link>
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		<pubDate>Sun, 02 Mar 2014 11:00:30 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第23話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第22話～』
入り口のドアを開け閉めする音がして、ゆかが慌ててタバコを消し、準備を始めた。
まだ白い煙が残る休憩室の中で、あたしは壁にもたれ、薄く目を瞑る。
 自分の人生なのに、自分が主人公じゃない。
 誰かや何かに操られてばっかりで、何ひとつちゃんと選べてない気がする。
 あたしだけなんだろうか。あたしが弱くて不器用過ぎるだけなんだろうか。
 それともみんな、そうなんだろうか。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_28.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-645" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_28.jpg" width="400" height="265" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第23回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ボックス席の中には、3カ月ぶりに見る顔があった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>嬉しくもないのに、口角が上がる。作り笑顔はすっかり顔に染み付いてしまって、今では自然に笑うことが難しい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「もう、寂しかったよ。こないだ来たら、まゆみちゃん、いないんだもん。辞めたって聞いて、びっくりした。もう会えないのかって」</p>
<p>「すみません、何も言わないで」</p>
<p>「いいよ、いいよ。結局こうして、戻ってきてくれたし。これからまた会えるわけだし」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なんて、上機嫌で背中に手を回してくる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>まだ32歳って言ってたけど、既に髪の毛が薄い。ぷくぷくした小太りの身体のせいで、40歳ぐらいに見える。嫌な臭いがしないのが、せめてもの救いだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「まゆみちゃんの胸、ほんときれいだよねぇ。色が白くて、乳首もピンクだし」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なんて言いながらセーラー服の裾をまくってきて、ノーブラの胸をわしづかみにされる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>左の胸を揉まれながら、右の乳首をぴちゃぴちゃ吸われる。ほとんど反射的に「あっ」と声が漏れる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>プリーツスカートをまくってショーツの脇から指を滑らせ、あそこを弄ってきた。やっぱりぴちゃぴちゃという音がした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「うん、よく濡れてるねぇ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この人は本当に嬉しそうに言う。そしてあたしも、なぜか本当に嬉しそうな声を出してしまう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どうして濡れるのか、どうして感じるのか、わからない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>好きでもなんでもないのに、どっちかっていうと、気持ち悪いと思ってて、お金のためにやってるだけなのに、あたしの身体は、要に抱かれていた時とまったく同じように反応する。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そういう自分の身体が、嫌で嫌でしょうがない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自分では、まだまだ普通の女の子だと思っているのに、身体のほうは誰の愛撫を受けてもいやらしくよだれを垂らし、まるきり風俗嬢になってしまっている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今のあたしだったら、ひょっとしたらたとえレイプに遭っても、声を出して濡れてしまうんじゃないだろうか？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな女の子なんて、本当に死んでしまえばいいと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>優しくしないで。優しく撫でたり舐めたりしないで。引っかいて噛み切って、ずたずたのぼろぼろにして。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんなあたしの願いとは裏腹に、目の前の男の指はあたしの一番感じるポイントを探り当て、優しい快感を生み出していく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第22話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2278</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2278#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 01 Mar 2014 11:00:40 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第22話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第21話～』
「知ってます？　富樫さん、結婚するんだって」
「えっ」
「まださおりさんが死んで1カ月ですよ。すごい度胸ですよね」
 強いて考え込まないようにしていたことが、頭の中をいっぱいにする。
 富樫さんは清美をどう思ってたんだろう？　どんなふうに接していたんだろう？　
四年も付き合ってたんだ。
たとえ愛していなくたって、愛が冷めてたって、人としてちゃんと向き合ってほしかったし、そうするべきだった。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_7.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-989" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_7.jpg" width="267" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第22回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「あたし、清美に言わなきゃいけなかったよね。富樫さんなんて、やめとけって。富樫さんはちゃんと清美のことを見てない、傍目にもわかるよって。そういうこと言えるのは、友だちだけだし」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ゆかが灰を落としながら、小さく首を振った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「無意味ですよ、そんなの。恋愛して舞い上がってる時に、女友だちの忠告なんて、右から左だし」</p>
<p>「うん。1度だけ、2人の時にさりげなく、ごくかるーい感じで言ったことあるの。富樫さん、本当に清美のこと好きなのかなあ？　って」</p>
<p>「そしたら？」</p>
<p>「何それ、どういう意味？　あんたにはそんなこと関係ないでしょ、ほっといてって、キレられちゃった」</p>
<p>「やっぱり」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>幅は広いけれど細い、ゆかの肩が上下する。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>さんざん清美にいじめられてたくせに、清美が死んだとあたしに聞かされて、ぼろぼろ泣くやよいを抱きしめながら、自分も目を潤ませていたゆかの姿を思い出した。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ゆかは清美を怖がってたかもしれないけれど、清美を心底嫌ってたわけじゃないんだと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>むしろ哀れんで、可愛そうに思ってたんじゃないだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「でもね、言うだけ言わなきゃいけなかったんだろうなって、今思うの。それであたしと清美の仲が崩れたとしても。友だちってそういうものじゃない？　もし、あたしが言うべきことを言ってたら、変わってたかな？　清美、死ななくて済んだのかな？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>清美に嫌われたくないから、富樫さんとの付き合いをやめさせられなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>要に嫌われたくないから、嘘をつき続けた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしはいつもそうだ。人に嫌われたくなくて、人に嫌われるのが怖くて、怖がり過ぎるばっかりにかえって大事なものを壊してしまう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ゆかが言う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「たとえまゆみさんがそうしても、どうにもならなかったと思います。さおりさんが死んだの、本当は富樫さんのせいじゃないですよ」</p>
<p>「……」</p>
<p>「まゆみさんなら、わかるんじゃないですか？」</p>
<p>「そうね」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>清美を押しつぶしたものは、あたしや、ゆかの背中にも乗っかっている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>清美はきっと、うまく生きられない自分に、うまく生きることのできない人生に、絶望したんだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>入り口のドアを開け閉めする音がして、ゆかが慌ててタバコを消し、準備を始めた。まだ白い煙が残る休憩室の中で、あたしは壁にもたれ、薄く目を瞑る。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自分の人生なのに、自分が主人公じゃない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>誰かや何かに操られてばっかりで、何ひとつちゃんと選べてない気がする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしだけなんだろうか。あたしが弱くて不器用過ぎるだけなんだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それともみんな、そうなんだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第21話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2254</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2254#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 28 Feb 2014 11:00:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第21話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第20話～』
「ごめん、要。あたし、要とはやっぱり一緒にいられない。風俗嬢としてしか、生きていけないみたいなの。さよなら」
 それだけ吹き込んだ。
 もう要の声を運ぶこともない携帯が、プツンと通話終了を告げる。
 あとはメモリーを消して、部屋から要のものを全部処分して、
合鍵で入ってこれないように鍵を付け替えて……。そうすれば、要とは終われる。
 顔を見て話していたらきっと決心が崩れるから、こんな方法を取るしかない。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_57.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-718" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2_57.jpg" width="400" height="299" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第21回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>隣でセーラー服に袖を通すあたしに、ゆかは笑って言った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「おかえりなさい、出戻りさん」</p>
<p>「……何それ、嫌味？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>言ってはみるものの、今のがトゲトゲした嫌味だなんて、本気で思ってない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>顔を見合わせ、あたしはいたずらが見つかった子どものように、ゆかは悪事を見抜いたその友だちのように、ほろっと口元を緩める。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ま、頑張りましょう。今日から、また」</p>
<p>「そうね」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ゆかは、明るい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ゆかだってあたしと同じで、きっといろいろあるだろうに、いいことばっかりじゃないだろうに、いつだって明るい。その明るさに、すごく救われる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>友だちと言うには距離があり過ぎるけど、でも、他人とは確実に違っていて、ちゃんと同じ糸で繋がれている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>清美以外とはあまり親しくしてなかったのもあって、同じ店で働く女の子というのは、微妙な関係だ。こういうの、同じ穴のムジナって言うんだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>要がいなくなってから、誰とも繋がれていないのが心細かった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>親とはずっと連絡を取ってないし、仕事もなくなってしまたし、大事な友だちは死んでしまった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でも、あたしの居場所はたしかにここにあった。好きな仕事じゃなくても、身体を売るような汚い仕事でも、そういう場所があるだけ、いいんだと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>フロアに出て休憩室に入った途端、富樫さんが長い身体を半分だけ狭い部屋の中に突っ込んで、言った。ちょうど、ゆかがピンクのラインストーンで飾ったライターでタバコに火をつけた時だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「今電話あって、ゆか、一時から予約。写真指名。で、まゆみは一時十五分から、本指名ね」</p>
<p>「はーい、これ吸い終わったら準備しまーす」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>富樫さんが忙しそうにフロアに戻っていって、ゆかがふうぅ、とため息のように煙を吐き出す。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「知ってます？　富樫さん、結婚するんだって」</p>
<p>「えっ」</p>
<p>「まださおりさんが死んで1カ月ですよ。すごい度胸ですよね」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そう言って、何かを思いっきり突き放したみたいな目で天井の梁の辺りを見上げる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>強いて考え込まないようにしていたことが、頭の中をいっぱいにする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>富樫さんは清美をどう思ってたんだろう？　どんなふうに接していたんだろう？　四年も付き合ってたんだ。たとえ愛していなくたって、愛が冷めてたって、人としてちゃんと向き合ってほしかったし、そうするべきだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いや、富樫さんばっかり責めるのも、きっと間違いだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最近の清美はあたしの目から見ても、ゆかやりさにあからさまな嫌がらせをしたり、お客さんに当たったり、ちょっとおかしかったから。そんな清美と一緒にい続けて、富樫さんは疲れてしまったのかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だからって仮にも彼氏なんだから、清美が死なないように、もっと頑張ってほしかったけれど。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>……ううん、それも違う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしは清美の親友だったんだ。責任は、あたしにもある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>清美だけのせいでも、富樫さんだけのせいでもないけれど、あたしだって責められなきゃいけない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>親友として当然すべきことを、しなかったんだから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第20話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2247</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2247#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 27 Feb 2014 11:00:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第20話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第19話～』
好きでもない男の人に、唇を吸われたり、あそこを弄られたり、
そんなことが、カッターで自分の身体を切り裂く代わりになってるんだ。
キスも、おっぱいやあそこを触られるのも、ペニスを咥えるのも、嫌なことだった。
でもその嫌なことをしているだけで、自分で自分を罰することで、あたしはちょっとだけ癒される。
 こういうことに耐えているうちは、生きていてもいいような気がする。
何も出来なくて生きることに不器用過ぎる、ダメダメな風俗嬢のあたしでも。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-385" alt="JESSIE" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/2.jpg" width="400" height="266" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第20回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしが辛いとか辛くないとか、そんなこととはまったく無関係に世界の中は、動いていく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>携帯を引っ張り出し、着信履歴から要を呼び出す。仕事中だから当然、まもなく留守電に切り替わる。仕事が決まったと言った時、自分のことのように喜んでくれた要の笑顔が瞼の裏でちらつく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>要が大好きだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ずっと嘘をついていたけれど、4年も騙し続けていたけど、「好き」の気持ちに嘘なんてちょっともなかった。要を本当に愛してるから、要をこれ以上悲しませちゃいけない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>数秒のためらいの後、唇が震えながら言葉を振り絞る。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ごめん、要。あたし、要とはやっぱり一緒にいられない。風俗嬢としてしか、生きていけないみたいなの。さよなら」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それだけ吹き込んだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もう要の声を運ぶこともない携帯が、プツンと通話終了を告げる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あとはメモリーを消して、部屋から要のものを全部処分して、合鍵で入ってこれないように鍵を付け替えて……。そうすれば、要とは終われる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>顔を見て話していたらきっと決心が崩れるから、こんな方法を取るしかない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>要の隣は、初めて見つけた心からほっと出来る場所だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その唯一の居場所を、あたしは自分の弱さのせいで捨てなきゃいけない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>悲鳴を上げる涙腺に、ぎゅっと力を入れた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>要が認めてくれるような、立派な大人になんかなれないけれど、せめて公共の場で泣かないこと。傍目にはちゃんとした、普通の女の子に見えるように振舞うこと。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それが、今のあたしに出来る精一杯だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Kaya〜風俗嬢の恋 vol.5〜＜第19話＞</title>
		<link>https://jessie.world/novel/2219</link>
		<comments>https://jessie.world/novel/2219#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 26 Feb 2014 11:00:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[櫻井千姫]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ノベル]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya]]></category>
		<category><![CDATA[連載小説]]></category>
		<category><![CDATA[風俗嬢の恋]]></category>

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		<description><![CDATA[【連載小説】風俗嬢の恋　Vol.５　＜第19話＞
※連載小説は毎日20時配信です。
　
『第18話～』
白くて眩しい9月の太陽から逃げるように、ドーナツ屋さんに入って、アイスコーヒーを注文した。
平日の昼間だっていうのに、お客さんが多い。
右隣のテーブルには、あたしと同じ歳くらいの女の子2人が、
向かい合って、のべつまくなしにしゃべっていて、
時々元カレとかメールとかいう単語が聞こえてくる。 
右隣の女の子たちも左隣の親子も、外からはうかがい知れない深い悩みを抱えているのかもしれない。
もしかしたらそれによって夜も眠れないぐらい苦しめられているのかもしれない。
でも、あたしには、あたし以外の人たちはみんな、幸せそうに見える。]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>&nbsp;</p>
<p><a href="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/42.jpg"><img class="aligncenter size-full wp-image-478" alt="性態系" src="https://jessie.world/wp-content/uploads/2013/12/42.jpg" width="381" height="400" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>＜第19回目＞</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>仮面のような笑顔を顔に貼りつかせた店員が、コーヒーのお代わりを持ってくる。カップを差し出した時、仮面の笑顔が剥がれて本物の表情が見える。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>店員の視線で、袖がめくれていたことにすぐ気付く。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>けれども、慌てて戻すのもかえってそれが見られたくないものだと言っているようで、動けなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>店員はごゆっくり、と微笑んであたしに背を向ける。その笑顔は、もう仮面がひび割れて、本音が透けていた。店員がカウンターの中に戻っていたのを見届けてから、さりげなく袖を戻した。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あたしの左腕は、無数の傷跡で、脱皮中の未知の生物の身体みたいになっている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>不登校がちだった思春期の頃、ベッドの隅で1人うずくまって、手首を切ることに熱中していた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>何時間も何もしないで、流れる血が固まり、かさぶたになっていくのをひたすら見つめてることもあった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自分でも気持ち悪いし、異常だと思ってるのに、やめられない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その時はなんでそんなことをするのか、そんなことをせずにいられないのか、自分でも全然わからなかったけれど、今ならわかる。風俗を初めてから、一度もやってないから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>好きでもない男の人に、唇を吸われたり、あそこを弄られたり、そんなことが、カッターで自分の身体を切り裂く代わりになってるんだ。キスも、おっぱいやあそこを触られるのも、ペニスを咥えるのも、嫌なことだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でもその嫌なことをしているだけで、自分で自分を罰することで、あたしはちょっとだけ癒される。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>こういうことに耐えているうちは、生きていてもいいような気がする。何も出来なくて生きることに不器用過ぎる、ダメダメな風俗嬢のあたしでも。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>右隣のテーブルで笑い声がはじけ、無意識に視線がそっちに移る。幸せしか詰まっていないような笑顔が、目に痛い。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>左隣の親子は、笑い合いながら店を出て行った。カウンターの中の店員さんたちがありがとうございますー、と声を合わせた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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