泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第2話>

2014-12-23 20:00 配信 / 閲覧回数 : 910 / 提供 : 櫻井千姫 / タグ : Urara 泡のように消えていく… 連載小説


 

JESSIE

 

<第2話>

 

この仕事はちっとも辛くない。

 

キモいオッサンたちと寝れば寝るほど、お金になる。

 

お金を稼げば稼ぐほど、颯太くんに尽くせる。

 

わたしは体を張って颯太くんを支えている、その喜びがエッチなときめきに変わり、充実感がエネルギーとなってわたしを動かす。

 

「ありがとー、うららちゃん! 今日も超、超超超!! よかったぁ~♡」

 

70分の接客タイムが終わり、水村さんと手を取り合って階段を下りて、フロント前でお別れ。ボーイさんたちの気合の入った挨拶で送り出される水村さんは、今日も存分にわたしを味わって、満足そう。最後に唇が触れるだけの軽いキスをして、次の予約を入れて帰っていってくれた。

 

わたしには颯太くんしかいらないし、颯太くんさえいれば何も欲しくないけれど、お客さんに気に入ってもらえるのは、指名が増えるのは、やっぱり嬉しい。

 

「お疲れさん。今日はこれで終わりだな」

 

朝倉さんに言われ、壁の時計を確認する。時刻は11時半を回ったところ。

 

まだ接客中の子もいるみたいだけれど、ソープは12時までしか営業できない決まりだ。

 

「はーい、帰り支度してきまーす」

 

元気よく待機室に入る。「お疲れ様でーす」と声をかけると、中にいた2人の女の子がこっちを向いた。

 

テーブルに座ってお客さんメモをつけているのは、2週間前に入店したばかり、わたしと同い年の知依ちゃんで、ロッカーの前で自分の籠をかき回し、私物の整理整頓をしているらしいのは、雨音さん。

 

 

 




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