フェイク・ラブ 第四章〜Iori〜<第39話>

 

【連載小説】フェイク・ラブ 第四章〜Iori〜＜第39話＞
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『第38話～』
イけ、イけ、早くイッてしまえ。さっさと出すもの出して早く出て行ってくれ。
必死に念じながら、泣き出しそうになっていた。
野々花ごめん。こんな母親で。こんなことを毎日繰り返してしまうあたしで。
『俺、一回イッちゃうもうダメなんだよねー。この歳になるとさぁ』って苦笑いするお客さん。
あたしのことはまずまず気に入ってくれたみたいだし、全体的には楽な仕事だった。
タイマーの電子音が時間を告げ、肩の荷が下りるような安堵と共に立ち上がる。
「じゃあ、時間来たので。今日はどうも、ありがとうございました」

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