ホストクラブよりオトクに遊べるイケメンぞろいのバー<その2>
スタッフの男性は元モデルに役者の卵、アスリートと粒ぞろい!!
初めて「M」に行った時は、カウンターに座ったのを覚えている。接客してくれたのはカウンター内にいたバーテンさん。彼は、当時カリスマホストで有名だった流星氏にそっくりの青年だった。
当時「T」のトップホストだった流星氏にインタビューをするという連載をタイムリーにも行って時だったので素直に、
「チャージ500円で、カリスマホストと同レベルのビジュアルで、センスのある話の振りと華麗なシェイカーさばきを目の前で見られるっていいなあ」
と私はバーテンE君を褒め称えた。さて、このE君だが、私と同い年で役者の卵だった。通りでカッコいいはずだ。その上司のK氏はモデル上がりだし、他のバーテンの子達もバンドやっていたり、アスリートだったり、モデルの子なども居て、ホストクラブのスカウトウーマンが
「貴方達このお店で時給1000円じゃ勿体ないわよ! 時給で1万円以上、月レギュラーで100万円稼がしてあげるわよ!」
という口説き文句でしばらく通っていたことがあったらしい。だけど、誰も応じなかった。
彼らの価値観としては、いくら稼げても15年前の当時『ホスト』という職種は、比較的イモダサい奴が多くて、友達や親に言えない格好悪い商売と思ったんでしょうな。
うん、確かにホストクラブTのホストの方がダサいし、無駄に気を使ってきて面白いことも言わない。(最近は、メンキャバとかライトでお客様主義のコンプライアンスを順守した感じのいいお店じゃないとやっていけないようですね)
イケメン&性格もヨシなスタッフたちが集まるか否かは店長の能力による!!
K店長のバイト採用のビジュアルの選び方と話術センスがピカイチだったのだが、その力は厨房にまで及んでいた。キッチンの人も頑張り屋さんでペペロンチーノを注文すると、毎回違うアレンジトッピングで出てきて楽しかったのだ。(私が試作品開発に使われてただけかもしれんけどねー)
E君に素直に憧れを抱いていた私は、直球で自分がAV女優という話はしないくらい汐らしく振舞っていた。手塚治虫の原作や演劇の話や将来の夢を語り合ったりしたが、のちに酒癖の悪いピンク映画&Vシネマ俳優と判ってがっかりしたっけなあ。
E君が店を辞めてから、しばらくしょんぼりしていた私だが店自体が好きだったので、話すバーテンがいなくても根気よく「M」に通った。いつしか相棒さえちゃんとのダークサイドなトークに華を咲かせていると、聞き耳立てる従業員だらけで注目の的に…なんてこともあった。後日、
「松本さんのお友達のさえさんって、なんで
ランサーとかさらっと買って貰える人なんですか? 旦那が893………。ほー………」
と聞かれたっけ。
目当てにしていたバーテンなき後が最も面白い時代だった。その面白さを次回は書いていきたい。
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