現役風俗嬢作家、筆を握り、ペニスを握り…第15回
<安心の店舗型風俗「ピンサロ」、しかし衛生面は……>
せっかくなので、「風俗嬢の恋」作品内では触れていなかった、ピンサロの実態についてより詳しく書いてみます。
ピンサロは、ヘルスやソープよりもかなり接客時間が短いです。だいたい30分程度。
店舗型で、店内は中が見えるブースに区切られています。ソファがあって女の子とお客さんが並んで座り、サービスを受けるというもの。
お客さんが払う額が時間帯によって違うお店もあり、女の子のバックも特徴的で、時給制をとっているところもあります。
あたしが働いていたお店は、時給による保証制度と歩合給、多いほうを取れるシステム。
つまり、1時間あたり1000円の保証がつき、12時から20時までの8時間お店にいたとすると、お茶を引いても8000円は手に入ります。もし8000円よりも歩合給で2万、3万と稼げれば当然、その額を持って帰れるというもの。
風俗経験豊かなお姉様方に言わせれば「ピンサロは本当に稼げない! 普通のお仕事より少しいい程度!」らしいですが、たしかにヘルスやソープに比べると割は悪いでしょう。あたしが今現在働いている風俗エステと、さほど変わりません。
サービスは「ソフト」と謳ってはいるものの、つまり「本番以外はなんでも」。ところが店内にシャワーがなく、プレイ前にお客さんの股間をおしぼりで拭き、女の子は終わった後にイソジンでうがいをするだけで、あまり積極的に性病を防ぐことができません。
そのため、キャバクラの面接だと思って行ったら騙されてピンサロに入れられ、瞬く間にクラミジアを移された……なんて女の子が後を絶たないピンサロ。
現在では数少ない店舗型風俗なので安心と言えば安心ですが、そういった意味であまりおすすめはしません。
<結局3週間で飛んで、チャトレにリターン>
ピンサロでは特に何があったというわけでもありません。「風俗嬢の恋」で描いたようなドロドロの人間関係が繰り広げられていたということもないし(笑)。
正確に言えば、何かある前に辞めてしまった、と表現するのが正しいですね。
「絶対に風俗業界に戻ってやる!」と意気込んではいたんですが、約3年のインターバルがあってお客さんと向き合ってみると、好みじゃない人の相手をするのが普通にキツい。
別に強い貞操観念があるわけではないですけど、ちっともオッサン好きじゃないし若いイケメン以外は男性として見れないというイヤーな女なので(と言いつつ、結局15才年上のブサメンと結婚しましたが(笑)。
つまり、風俗嬢だって元は「普通」の女の子なのです。
たしかに風俗で働くことは「普通」ではないのかもしれない。
でも、好きでもない男に触られたりキスされれば嫌悪感を覚えるし、体を売る行為に罪悪感を持っている……。そういう、「普通」の女の子の感覚を持ったまま、病みながら、風俗で働いている女の子だって大勢いるのです。
そんなこんなで、瞬く間にピンサロから飛んでチャトレにカムバック。別に生活に困っているわけではなく、お小遣い稼ぎがしたい買い物依存症の女子大生にとっては、チャトレの稼ぎで十分だったのですよね。
それにしても、連載も既に15回目となるのに、タイトルを裏切って小説を書く話がほぼ出てきません(笑)。事実、中学卒業、援助交際スタート、家出……と、この辺りから書くことはほとんどストップしてました。そんな余裕もなかったですし。
それが、なぜまた書くことを再開し、それを職業にしようと決意するに至ったのか。
いよいよ、<次回>はそのお話です!!
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