部屋と私とエロ仕事、部屋を貸して自分も出ればギャラはα割増し!<中編>
楽しい撮影があればイヤな撮影もあり
<前回>、男優さんが突然のチェンジになったところで続く…になったワケだが、この時の撮影は待ち時間が多くて苦労した。男優が来てスタートしたカラミの撮影はものの1~2時間で終了した。撮影終了も家なので帰宅にかかる移動時間もなく、むやみに散らかされるわけでもないので、夜遅くクランクUPを考えると悪くない。
他に来た仕事は、当時「秋元かずみ」という芸名で営業してくれていたプロダクションからきた仕事で、T書房という今はないSM系の書籍ばかり作っていた出版社のものだった。内容は、軽い緊縛のある凌辱系の撮影。
当時は書籍と言えどもSMの撮影はギャラが良くて、1日撮りで7~8万円貰ったと思う。ただし、自宅スタジオ込みだから「まあ、こんなもんか」と納得した。
メイクは自前で家に10時に集合、ゆっくり朝ごはん食べられていいね。カメラマンと編集者さんには「ライターもやっていて松本晶と申します。『GON!』というサブカル雑誌で書いてます」って話したらサブカル話とエロ業界話で意気投合。自分の家のユニットバスで蝋燭責めに遭うって未知の状況ながらも撮影は進み、
「夕飯どこがウマいかねえ、晶さん?」
と聞かれ、前から入ってみたかった中華料理屋さんに3人で入った。この撮影は、トータル撮影時間よりも談笑している時間の方が長かったなあ。
この日が楽しい土曜日の自宅スタジオ撮影だったのだが、実は翌日も自宅雑誌撮影だった。
撮影が早く終わって相棒サエと六本木で遅くまで飲んで、翌日は目がパッチリ開かないくらい飲んだし、寝不足だし、最悪のコンディション。この頃は若かったので、撮影のコンディションのことなど考えないでモデルをしていた。そういうお年頃だった上、この日は撮影カメラマンさんとの相性がなんだか悪かった。
「家撮影なんだから、集合うちでいいじゃん!」
ってカリカリしている中、カメラマンの自家用車が向かう先は原宿。カメラマンとしては最初に原宿で外撮りしたかったらしい。いかにも女の子という情景にクレープ食べている所を撮らせろという注文がベタベタ過ぎて私は素直に腹を立てたと思う。
しかもこの仕事、2つの雑誌を平行して撮る現場だった。1つはコンビニ本でヌード撮影、もう1つは書店売りで、こっちはフェラや擬似のハメ撮りなども含まれていた。けれども、その内容は事前に聞かされておらず、その場で初めて聞かされた。
ギャラの額からいってカラミはあるだろうと覚悟はしていたがカメラマンと2人きりで、感じも要領も悪くて、さらにはややブサメンときている。そいつのチンポをくわえたりしなきゃなんないのは、なんだかなーという感じ。しかも、撮影終了後にはカメラの機材を人の家に忘れ、会いたくもないのにまた家にヤツが戻ってきたりと散々だった。
次回は五反田での自宅スタジオ撮影での最後を飾る仕事について書いていきたいと思う。「やめよう」と思うきっかけがあったのだが、それは私にとってプチショックなできごとだった。それは、賃貸条件の偽装……。
というわけで、<次回>に続く。
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