ブーティー・ギャング・ストリッパーズ<第16話>
<第16話>
「歯ぁ立てるなよ」
「……んっ……ふ」
柊太郎は息を詰まらせた。柾が両手で柊太郎の頭を抱え、自身を喉の奥近くまで押し込んだからだ。
「思いっきり吸い込むようにしてみろ。そうしながら舌で先のほうを舐めるんだ。鼻で息を吸うのを忘れるなよ」
少しでも気を抜くと頭が真っ白になってしまいそうで、何が何だかよくわからなくて、とにかく言われた通りにする。
上目づかいで柾を確認すると、うっすら笑いながらこちらを見下していた。恥ずかしくなって、慌てて目を逸らす。
ときどき、柾の息遣いが乱れた。それを道しるべのようにして舌を使う。息が少しでも荒くなったときの動きを繰り返し、新しい動きも試しに入れてみて……そんなことを続ける。
引っかかりの部分を輪を描くように舌先で丸くなぞり、先の割れ目を舌先を硬くしてそっと撫で、舌の平面を使って下から舐め上げる。
舌だけではカバーしきれないと思ったときには素直に手を使った。指で根元や睾丸を包み込み、軽く刺激する。五本の指それぞれに、できる限り神経を行き届かせようとした。
何が正しいのか、何が間違っているのかわからないが、わからないなりに必死だった。柾は柊太郎の挑戦には何も口出ししてこない。
鈴口からこぼれてくる淫液の量がそれまでよりも多くなった気がした。
柾は片手でそれまでより力を強めて柊太郎の頭を掴むと、前後に動かし始めた。少し痛かったが、それに快感に近い感覚を覚えている自分もいた。柾は同時にもう片方の手で自身の根元を小刻みにしごいた。
「いくぞ、咽(むせ)るなよ」
硬さが増し、ひと呼吸ほどの間を置いて口の中に熱い液体が放出された。
舌で味を感じたらたぶん出してしまうと思ったから、何も考えずに飲み込む。ごくん、ごくんと喉が音を立てた。
口の中で柾のものが怒りが解けたように柔らかくなっていく。
「……飲んだのか?」
柊太郎の口から引き抜きながら、柾は尋ねた。
柊太郎は口を手で押さえながら黙って小さく頷く。味わったことのない味と触感に脳髄が痺れるようで、どんな反応をすればいいのかすぐにわからない。たぶん涙ぐんでいたと思う。
「かっはは……まさか飲むとはなぁ」
柾は目を大きく見開いて笑うと、柊太郎の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「……いいぞ、お前。合格だ」
柊太郎は俯いたまま、合格という響きに小さく安堵の息を吐いた。柾の大きな手の感触が心地よかった。
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