ブーティー・ギャング・ストリッパーズ<第44話>
<第44話>
浅黒い肌に残忍そうな笑みがひどく似合っていた。ぞっとすると同時に、性的としかいえない、かすかに甘さを帯びた強い痺れが体に広がっていく。
「ひどいことをされてもついていくと言ったな。なら、されてみろ」
柾は柊太郎のタンクトップがめくり上げた。腹部から胸部にかけてが剥き出しになる。さっきシャワーを浴びてから体全体に吹きかけた制汗剤の匂いが煽られて鼻に届いた。
「ちょ……柾さん……」
このときが訪れるのを、まったく期待していなかったといえば嘘になる。だがそれはいつか遠い未来に訪れるもので、もっとゆっくり時間をかけて至るべきところだと思っていた。
「……んぁっ!」
突然乳首を摘ままれて、柊太郎は声をあげた。軽くではあったものの、いきなりそんなことをされてはたまらなかった。自分で触ったことはなかったが、そこが神経の集中する、感じやすいところだとはわかっている。
「こんなに敏感な体で、よく『ひどいことをされても』なんて言えたもんだ」
「んんっ!」
柾は片手で乳首を弄りながら、舌先でもう一方の乳首をペロリと舐めた。これまで人生の中で味わったことのない感触に、柊太郎は体をのけぞらせる。気持ちいいのか、気持ち悪いのかよくわからない。
とっさに柾を突き放そうとする。だが、
「動くな」
低い声で命じられて、動きをぴたりと止めた。止まってしまった、というべきか。これまで練習で柾に従い続けてきたことが、体に染みついている。
「従順だな」
柾は鼻で笑った。
「動くな。腕は頭の上に置いておけ。両腕ともだ」
「……はい」
柊太郎は逆らわずに、両腕を頭上にあげる。不安だったが、柾に対する恐れの感覚が骨の髄にまでこびりついている。
自分以上に長身の柾のベッドとはいっても、腕を伸ばして上げられるほどの余裕はなかったので肘は折っていた。そういえば二丁目の本屋で、こんなポーズをしたモデルが写った誘うゲイ雑誌の表紙を見たことがある。つまりこれは煽情的な、誘いをかけるポーズということだ。
そんな姿を、柾にじっと見下されている。それだけで下半身がおかしな熱を帯びてくる。
柾の指が再び両乳首に這い寄ってきた。少し撫でられただけで硬い芯ができたのが、自分でもわかる。
「本当に感じやすいな」
柾はその芯を摘まんで指の中で躍らせる。力を入れられるたびに、ぞわ、ぞわと鳥肌が立つ。まるで機械でも操作されているように、たやすくそうなってしまう。
「……あ……あぁっ……」
さっき以上に大きな声が出る。自分がこんな声を出すなんて、意外だった。自分の体が、こんなに反応するなんて。
腰が柾の指に合わせて、びくん、びくんと跳ね上がる。
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