泡のように消えていく… 第一章〜Chii〜<第11話>
<第11話>
沙和さんと並んだ自分の貧相な体が恥ずかしい。
身長が中学生並みなら、体の発育は小学校の高学年でストップしちゃったような感じで、胸はかろうじてAカップ。お尻は男の子のものみたいにぺったんこで固いし、手足は細いのに、胴にはろくにくびれがない。
朝倉さんの『絶対稼げる』『需要がある』という言葉が疑わしい。
「じゃあ次は即尺即ア○ル、の練習ね」
「何ですかそれ!?」
沙和さんがいきなり男の人のあそこを象ったビニール製の物体を取り出したので、思わず後ずさった。
ピンク色をしたそれは、表面にいくつも筋が描かれていて、個室の薄明かりの下狂暴そうにヌラリと光る。ベルトがついていて沙和さんの腰にぴたりと装着されると、ほんとに沙和さんから生えてるみたい。
わたしの反応が面白いのか朝倉さんがくすっと笑った。
「これ、わたしの私物。ペニスバンド、略してペニバンっていうのね。時々、わたしが先生になって女の子たちを集めて講習やるんだけど…。その時台になる女の子にこれ、嵌めてもらうの。よくできてるでしょう?」
なんてことを、エロティックな手つきで先端を撫でながら言うもんだから、思わず頬が熱くなって目を逸らした。
沙和さんの腰についたペニバンに、コンドームをかぶせ(口でつける練習もした。これはすぐにはマスターできなさそう)、口に含む。
ここでダメ出しをするのは、主に沙和さんじゃなくて朝倉さんで、朝倉さんは優しい沙和さんに比べるとなかなかの鬼コーチだった。
「違う、そこじゃなくて、もっと上」
「同じところばっかり舐めない、だんだん感覚が麻痺してくる」
「咥えてる時の表情にも気を付けろ、男は目で感じる生き物なんだ」
「添えた手をそんなに早く動かしちゃダメだ。ソープはあくまで手でイカすんじゃなくて本番でイカすところなんだから」……。
15分も練習したら、ほっぺたの内側の筋肉が悲鳴を上げてしまって、ア○ルの練習は中止になった。
いくらそっち方面の知識が少ないわたしでも、フェラチオぐらいは知ってたけど、こんなに体力使うことだったなんて…。
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