シリーズ「叫び」エピソード4 アンダー〜第3話〜
<第3回>
「じゃ、シャワーどうぞ」
あたしもするりとワンピースを脱ぎ、自らホックを外してショーツを下ろして、シャワールームへ成木さんを誘うと、いきなりお尻を蹴られ、ベッドへ突き落とされた。わけがわからずとりあえず体を起こそうとすると、今度はお腹にパンチが刺さる。
吐き気がこみ上げてきて、さっき食べたコンビニのメロンパンが中途半端に消化された状態で出てきた。
「きったねぇな」
成木さんはニヤリ笑いながら吐き捨て、もう一度手加減なしの腹パンを浴びせてきた。
あーあ、たまにいるんだよねこういう奴。風俗嬢をいたぶるのが、とにかく好きな人。
要は、Sでもなんでもない、ただの暴力好き。
俗にリョナ行為とか言われてるらしいけど、お店がいちいち注意しないもんだから、蔓延している。女の子がNGにすればその後当たることはないけど、出禁にはしない。
女の子の安全より、目先の売り上げ。あたしが働いているのは、いや、働けるのは、そういう店だ。
「どうせお前、18歳なんて嘘だろう」
あそこに膝蹴りを入れながら成木さんが言う
女の子だってそんなところを蹴られたらそれなりに痛いから、苦しさで喉が暴れて答えられない。
18歳っていうのは、HPの表示年齢。うちの店、大規模チェーン店だから表向きは一応、ちゃんと法律守ってます、18歳以上の子しか働いてませんよってタテマエなのだ。
実際はあたしみたいに15歳とか16歳の子だって、ザラにいるんだけど。
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