現役風俗嬢作家、筆を握り、ペニスを握り…<番外編>

2015-02-06 16:00 配信 / 閲覧回数 : 1,113 / 提供 : 櫻井千姫 / タグ : ケータイ小説 天国までの49日間


 

天国

 

第五回ケータイ小説大賞作品「天国までの49日間」文庫化!!

 

今回は、あたしの風俗遍歴の話はチョットお休み。

 

このほどスターツ出版様より発売されましたあたしの本、「天国までの49日間」(略して「天49(テンシク)」)文庫版についてお話させていただきます。

 

この小説は2011年、第5回日本ケータイ小説大賞&TSUTAYA賞を受賞し、デビュー作となったのですが、このほど表紙も新たに文庫化されました♪

 

「天49」を書いた2008年……。いじめ自殺を題材に小説を書いたワケ

 

この作品の主人公はいじめが原因で自殺した中学二年生の少女。

 

死後の世界で天使と出会い、幽霊の姿になって地上での最後の49日間を過ごすことになる、というお話で、いじめ・自殺というシリアスな題材ながら、笑える場面やホラーな場面、ほんのり恋愛の要素も混ぜて書きました。

 

この作品を書いたのは2008年。ちょうど、いじめなどにより若い人が自ら命を絶つという痛ましいニュースが、世間を賑わせていた頃です。

 

そういったことに触発されて書いた……と今まではお話してきましたが、この際だから正直に書くと。

 

あたし自身、その頃かなり死にたかったんです。

 

ハイ、すっかりメンヘラちゃんでした。

 

「自殺をしてはいけない」なんてきれいごとかもしれない、でも……!!>

 

昔から人間関係が苦手で世の中に馴染めず、いつのまにやら引きこもり。

 

「この先自分はどうなるんだろう」なんて暗い思いに耐えかね、自殺願望が高まっていました。

 

そんな精神状態だからこそ、世の中に、みんなに、他ならぬ自分に向けて「死ぬな」と作品を通じて訴えたかったのです。

 

「自殺をしてはいけない」「命を大切に」って、所詮はきれいごとかもしれない。

 

今、この国には年間約3万人もの自殺者が出て、そこに至る理由の多くが借金や就職難や介護のことなど、たいへん現実的な問題です。

 

いくら死にたい人に「そんなことするなんて馬鹿だ」と命の大切さを滔々と説いたところで、この社会の生きづらさを変えていかなければ、どうにもなりません。

 

しかし、一方できれいごとって、正論って、大事だなぁとも最近思います。

 

「なんで自殺をしてはいけないのか」と問われると、ほとんどの人は上手く答えられないでしょう。あたしも答えられないです、小説書いてるくせに(笑)。

 

理屈をつけようとすると、限界があります。

 

「悲しむ人がいるから」というもっともらしい答えだって、「じゃあ、悲しむ人が誰もいなかったらいいのか」ってことになってしまいますよね。

 

だからこそ、きれいごとを訴えかけていくこと、「自殺をしてはいけない」「命を大切に」と、私たちの心に刻みつけていくことが必要なのでしょう。

 

理屈をつける必要もないくらい、強く深く。

 

あたしだって死にたがりですから、自殺願望のある人を別に批判したりはしません。そう思うこと自体は仕方ないんだし、悪くない。

 

でも、だからって実際にそれをしてしまったらアウト。死んだら終わりですよ。

 

それに、死ぬって案外エネルギーが入りますけれど、そのエネルギーがあれば、大抵のことはなんとかなります。

 

メンタル弱すぎで死にたがりだったあたしだって、メンタル弱いなりに自分の居場所を作って、結婚もできて(しかも2回も……!! 笑)、それなりに幸せなんですもの。

 

<次回>からまた、そんなあたしの過去の話に戻ります♪

 




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