Kiyomi〜風俗嬢の恋 vol.4〜<第13話>
【連載小説】風俗嬢の恋 Vol.4 <第13話>
※連載小説は毎日20時配信です。
『第12話~』
「心配しなくていいからね。おばさんになっちゃったって、僕はさおりちゃんのファンだから」
「ふざけんなよ」
見上げた目の先でおっさんがぎょっとしていた。
——何やってんだ、いけない、今は勤務中、相手は常連客。
理性が必死で叫ぶのに、堪忍袋のキレた心は、導火線に火のついた爆弾のように、ストップが効かない。
「こんなところで働いてる女だからって、バカにすんな」
吸殻が二本入った灰皿を投げつけると、おっさんは避けた拍子にバランスを崩し、
ボックス席に挟まれた狭い廊下に転がった。
ガラスの灰皿が割れ、がちゃんと甲高い音が、トランスに満たされた店内の空気を破った。
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