フェイク・ラブ 第四章〜Iori〜<第11話>
【連載小説】フェイク・ラブ 第四章〜Iori〜<第11話>
※連載小説は毎日20時配信です。
『第10話~』
「お疲れ様でーす」
「あの、その前に清算を」
そそくさ降りようとしたら、冨永さんがちょっとびっくりした顔で振り返った。
「うわー、忘れてた!」
「一番忘れちゃいけないものですよ。まだ、寝ぼけてるんですね」
領収書に本名でサインし、お金を受け取る。22時から翌朝の始発まで、約7時間拘束されて2本、28000円。
この業界に入りたての頃は、風俗なら毎日4万、5万稼げるものだと思ってたから、ちょっとがっかりした。
ひと昔前の風俗はそれぐらい儲かったっていうけれど、不景気の波は今やこの業界にまでしっかりと押し寄せている。
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