泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第2話>
<第2話>
この仕事はちっとも辛くない。
キモいオッサンたちと寝れば寝るほど、お金になる。
お金を稼げば稼ぐほど、颯太くんに尽くせる。
わたしは体を張って颯太くんを支えている、その喜びがエッチなときめきに変わり、充実感がエネルギーとなってわたしを動かす。
「ありがとー、うららちゃん! 今日も超、超超超!! よかったぁ~♡」
70分の接客タイムが終わり、水村さんと手を取り合って階段を下りて、フロント前でお別れ。ボーイさんたちの気合の入った挨拶で送り出される水村さんは、今日も存分にわたしを味わって、満足そう。最後に唇が触れるだけの軽いキスをして、次の予約を入れて帰っていってくれた。
わたしには颯太くんしかいらないし、颯太くんさえいれば何も欲しくないけれど、お客さんに気に入ってもらえるのは、指名が増えるのは、やっぱり嬉しい。
「お疲れさん。今日はこれで終わりだな」
朝倉さんに言われ、壁の時計を確認する。時刻は11時半を回ったところ。
まだ接客中の子もいるみたいだけれど、ソープは12時までしか営業できない決まりだ。
「はーい、帰り支度してきまーす」
元気よく待機室に入る。「お疲れ様でーす」と声をかけると、中にいた2人の女の子がこっちを向いた。
テーブルに座ってお客さんメモをつけているのは、2週間前に入店したばかり、わたしと同い年の知依ちゃんで、ロッカーの前で自分の籠をかき回し、私物の整理整頓をしているらしいのは、雨音さん。
人気記事
JESSIEの最新NEWSはFacebookページが便利です。JESSIEのFacebookページでは、最新記事やイベントのお知らせなど、JESSIEをもっと楽しめる情報を毎日配信しています。