泡のように消えていく…第三章~Amane~<第19話>
<第19回>
なんとなくで入ったソープだったけど、正解だった。
ソープはM女のように、ただ客のされるがままになっていればいいわけではなく、頭を使って体を使ってひたすら客に仕える仕事だ。
受け身のセックスオンリーでも、たとえばうららのように若くて可愛ければそれだけで客がついただろうけれど、傷というハンデを文字通り背負っているあたしは、技術を身に着けなければソープの世界で生き残っていけない。
だからこそ、必死になれた。
禁断症状に苦しみ、エスを欲しがって仕方ない体を抱えながら、仕事に打ち込むことでどうにか自分を保っている。
エスによってあたしが失ってしまった最大のものは、正常な性欲だ。エスでキメた状態のセックスによって天国のような快感を知ってしまった体は、普通のセックスやオナニーでは二度と満たされない。接客していてもキモくてクサいオヤジに抱かれる不快感ばっかりで、昔のように気持ちよくなんかない。
キメた時のセックスの快感を100としたら、素面でのセックスは1か2。思うように快感が得られず苛立ち、目の前の男の気持ち悪さに吐き気をこらえながら、あんあんあんあん演技しまくる毎日だ。
素面でのセックスなんかしたくない。今だってたまらなくエスが欲しいし、エスを決めてセックスがしたい。やめて2年が経つけれど、未だに絵に描いたようなジャンキー女だ。
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