泡のように消えていく…第三章~Amane~<第6話>
【連載小説】泡のように消えていく…第三章~Amane~<第6話>
※連載小説は毎日20時配信です。
<第5話より>
待機室に戻ろうとすると、隣の面接室からいつも以上にピリピリした顔の朝倉さんが出てくる。
長い脚をせかせか動かして、イラついてるのが丸わかり。その背中に飛びつくように女の子が一人、長い髪の毛を振り乱して部屋から飛び出してきた。
面接の子かと思ったら、違った。
「お願いします! お腹がおっきくなるまででいいんです、出産費用と当面の生活費だけ確保できれば」
最後に見たのは1、2週間前だったっけ。休みのはずなのにいきなり待機室に現れ、妊娠と結婚と退店を宣言した、あの日以来だ。
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