フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第13話>
【連載小説】フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第13話>
※連載小説は毎日20時配信です。
『第12話~』
「こんばんは、失礼します」
あたしを見つめる色白のあどけないお客さんの顔にびっくりした。
くるんと丸い黒目がちの瞳。小ぶりだけど筋の通った鼻に、キスしたら壊れてしまいそうなふっくらピンクの唇。
日本人にしてはかなり色素の薄い肌と日向の猫の毛みたいな蜂蜜色の髪。
こういうところに来るってことは、たぶんサラリーマン。
23歳か24歳はいってるはずだけど、ワイシャツにズボンのいでたちは、下手をすれば高校の制服に見えちゃいそう。
まったく風俗という場所が似合わない清潔で整った容姿を、じろじろ眺めまわさないよう気を付ける。
でも、じろじろ見たくなるほど格好いい。
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