泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第20話>
【連載小説】泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第20話>
※連載小説は毎日20時配信です。
<第19話より>
「うららちゃん!? うららちゃん、どうしたの、大丈夫!?」
耳もとで弾ける大声が、遠い。現在が封印したはずの遠い記憶にかき消され、
意識と感情は10年前にタイムスリップしたきり戻ってこれなかった。
あの人に犯されるわたしが本物で、目の前で怒鳴っている田端さんが夢のように思える。
「とにかく、お店の人呼んでくるからね。ちょっと待ってて!!」
田端さんは乱暴にシャツをひっかけ、
ズボンを引っ張り上げてベルトをぶらぶらさせたなんとも滑稽な格好で、
個室を飛び出していった。
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