フェイク・ラブ 第四章〜Iori〜<第17話>
【連載小説】フェイク・ラブ 第四章〜Iori〜<第17話>
※連載小説は毎日20時配信です。
『第16話~』
風俗で働いてることは、もちろん秘密だ。
深夜のコンビニバイトですらこんなことを言ってくる人だ、風俗だなんて知られたら。
怒られるだけならまだいい。
あたしにそんな仕事をさせるぐらいならと、
あたしの代わりに老いて衰えた体に鞭打って働いて、体を壊したりしたら。
あたしが野々花のためならなんでもできるように、
この人だって、あたしのためならそれぐらいはやりかねない。
「伊織見てると、心配なのよ。あんたってめちゃくちゃだったくせに、
変に頑張り屋のところあるから。お父さんに似たのかねぇ」
「むちゃくちゃは余計だよ」
今でこそこんなに穏やかに話せているけれど、10代の頃はこの人に心配かけ通しだった。
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