フェイク・ラブ 最終章〜Rin〜<第32話>
【連載小説】フェイク・ラブ 最終章〜Rin〜<第32話>
※連載小説は毎日20時配信です。
<第31話>
「わかるだろ、凛。俺、できないんだ」
今にも泣き出しそうな冨永さんの目が、揺れながら、あたしを見つめていた。
「いつかは、ちゃんと言わなきゃいけないと思ってた。でも、勇気がなくて……。
知ったら、凛が離れていきそうで怖かった。凛を傷つけそうで怖かった。
凛は生まれて初めてできた、俺の本物の幸せだから。
どんなことがあっても、絶対凛を失いたくない」
冨永さんが力なく手を離し、あたしは上半身ブラジャー1枚
下半身はスカートという中途半端ないで立ちで、体の横にぶらりと手を下ろした。
エアコンが効いていなくてむき出しの肌にざらりと鳥肌が立った。
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