泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第23話>
【連載小説】泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第23話>
※連載小説は毎日20時配信です。
<第22話より>
「ねぇ、うららちゃん、本気で彼のこと信じてるの? ほんとはおかしいなって思ってて、
騙されてるの気づいてて、それでも信じたくて無理やり自分を納得させてるんじゃない?
信じないと、うららちゃんを支えてるものがなくなってしまうから」
すみれさんが熱っぽく語り出し、わたしはそっぽを向いて携帯をいじる。颯太くんへのメール、打たないと。
「ダメよ、いい加減に現実を見なきゃ。現実を見る勇気を持たなきゃ」
無視無視。すみれさんの言うことなんか、右から左だ。心をカリカリ、
引っかかれるような感じがするけれど、気のせいだもん。
「今か潮時なのよ。ここで言う通りお金を出したら、彼はもっとつけあがる。
お金を要求してくる男なんて、優しい顔した借金取りみたいなものなのよ」
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