フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第42話>
【連載小説】フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第42話>
※連載小説は毎日20時配信です。
『第41話~』
快晴の家につき、ドアを開けると、週に一度ハウスキーパーを呼び手入れしている2LDKが、
強盗と熱を上げたデモ隊と血の気の多いヤンキーとがいっぺんに乱入したみたいになっていた。
観葉植物はへし折られ、カーテンは引っ張られて半分レールから落ち、
何をやらかしたのか、ひとつ何十万単位のソファから中身がはみ出している。
全部快晴がやったんだと思うと恐怖で肌が粟立った。
それでもひとりグラスを片手に、ソファに体を沈めている快晴から目を逸らしてはいけない気がして、そろそろと歩み寄る。
目も顔も真っ赤で、瞳だけがギラギラしていた。
なんの表情も読み取れないうつろな目の酔っぱらいが、あたしの彼氏だった。
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