泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第37話>
【連載小説】泡のように消えていく…第二章〜Urara〜<第37話>
※連載小説は毎日20時配信です。
<第36話より>
「ただいま」
いつものように玄関のドアを開けて言う。いつものようにクツ箱の上で微笑んでる颯太くんに口づけようとして、気づく。颯太くんがいない。
フォトフレームはたたきの上に落ちていた。落ちた衝撃で表面のガラスにヒビが入っている。
家を出た時には間違いなくクツ箱の上にあったはず。
それが床に落ちてるってことは? 地震は起きてないし、まさか泥棒に入られた?
でも鍵はちゃんとかかってたし。もしかして颯太くん、中にいるの? でもたたきの上のどこにもクツはない。
クツ箱の扉を開けてみたけど、中にも颯太くんのクツはなかった。
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