泡のように消えていく…第三章~Amane~<第31話>
【連載小説】泡のように消えていく…第三章~Amane~<第31話>
※連載小説は毎日20時配信です。
<第30話より>
厚手のパーカーの上から毛糸のマフラーをぐるぐる巻いて、それでも寒そうに背中を丸めて小刻みに震えてる飛鳥は、ペットショップの売れ残りの子犬みたいだ。
深夜1時過ぎ。もう夜はかなり冷える。
あたしに向かって口を動かすと、白い息がふわり立ち上った。
「お帰り」
「なんで来てるの」
別れてからもう1年以上が経ち、とっくに合鍵を返してもらった今でも、
飛鳥は時々こうして事前の連絡なしに、押しかけるように家にやってくる。
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