フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第23話>
【連載小説】フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第23話>
※連載小説は毎日20時配信です。
『第22話~』
「ありがとう」
互いの背中に腕を回し、キスをする。桜介くんの舌はお菓子みたいに甘くてやわらかい。
こんなキスを毎日くれたら、何を入れたって無駄なあたしの穴も、少しは塞がってくれるんだろうか。
お金をもらいお仕事として会っている風俗嬢にあるまじき考えを抱きかけた時、携帯が鳴る。
あたしの着信音。互いの動きが一瞬止まるけれど、すぐ再び行為に没頭する。
無視しようと絡ませ合う舌に力を込める。
着信音は鳴りやまない。15回目のコールであたしは観念して体を離し、桜介くんはちょっと困った顔をしていた。
「ごめん、出ていいかな」
「どうぞ」
「本当にごめんね」
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