フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第34話>
【連載小説】フェイク・ラブ 第二章〜Nanako〜<第34話>
※連載小説は毎日20時配信です。
『第33話~』
あたしの家庭事情が会社でバレるわけがない。バレるとしたら、風俗のことなんだ。
有加はこっちの質問には答えず、もっともっと楽しそうに唇の両端を持ち上げる。
「奈々子先輩、すごいですねー。全然好きでもないキモいおっさんに体触らせたり、キスしたりするんでしょ? お金のためならなんでもできちゃうとかー? ある意味尊敬ですぅ」
「ふざけんなよ!!」
有加の後頭部を鷲掴みにして、思いきり顔面を壁にたたき付けた。
鼻筋をしたたかに打ったんだろう。ガツンと骨にヒビが入ったような音がして、ぎゃっと悲鳴が上がる。
と同時に、壁に押し付けている有加の顎を伝って、赤いものが流れ落ちていく。
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